うさぎの病気と健康管理

うさぎさんは体調の変化を隠しやすい動物です。
「いつもと違うかも?」と感じたときに早く気づいてあげられるように、代表的な病気と症状の目安をまとめました。

うさぎがかかりやすい病気

ここでご紹介するのは、うさぎさんに比較的よく見られる病気の一部です。
詳細な診断や治療は、必ず動物病院で行ってください。

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胃腸うっ滞・ガス

うんちが少ない/出ない、食欲が落ちる、じっとして動かない、背中を丸めて痛そうにしている などの症状が見られます。

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毛球症

換毛期に飲み込んだ毛が腸にたまり、食欲不振や小さなうんち・不揃いなうんちが続くことがあります。

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歯の不正咬合・過長歯

よだれが増える、片側だけで噛む、ペレットを残すなど。伸びた歯が口の中を傷つけることもあります。

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外耳炎・耳ダニ

耳をかく・振る、耳の内側にかさぶたや汚れ、においが強い…といった変化がサインになります。

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尿結石・膀胱炎など

血尿、トイレに何度も行くのに少ししか出ない、痛そうに力む、砂状の白っぽい尿などが見られることがあります。

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呼吸器のトラブル

くしゃみ・鼻水・目やに、口を開けて苦しそうに呼吸しているときは要注意です。

病名別 Q&A(症状と対処の目安)

以下はあくまで「目安」です。自己判断での様子見は危険な場合がありますので、迷ったら早めに受診してください。

病名・状態 よく見られる症状 対処の目安
胃腸うっ滞・ガス ・急にごはんや牧草を食べなくなった
・うんちが少ない/出ない
・背中を丸めてじっとしている
半日〜1日以上続く場合は至急受診レベルです。
自宅での無理なマッサージや人用薬の使用は避けてください。
毛球症 ・換毛期に食欲が落ちる
・小さくて不揃いなうんちが続く
・うんちに毛が多く混じる
牧草摂取量を増やし、早めに病院へ相談を。
日頃からグルーミングで飲み込む毛を減らすことが予防につながります。
歯の不正咬合 ・ペレットだけ残す/柔らかいものばかり食べる
・よだれが多い・あご周りが濡れている
・口を気にしている
病院での歯のチェックと処置が必要です。
牧草中心の食事と定期的なチェックで早期発見を心がけましょう。
外耳炎・耳ダニ ・耳をよくかく、振る
・耳の中にかさぶた・赤み・におい
・首や顔まわりをかゆがる
早めに病院で耳の中を検査してもらいましょう。
自己判断で綿棒を奥まで入れるのは危険です。
尿結石・膀胱炎 ・血尿・濁った尿・砂状の尿
・トイレで力んでいるのに少ししか出ない
・痛そうに鳴く、落ち着かない
放置すると悪化しやすいため、早めの受診を。
日頃から水分摂取と運動、バランスの良い食事を意識しましょう。
呼吸器のトラブル ・くしゃみ・鼻水・目やに
・息が荒い、口を開けて呼吸している
・鼻のまわりが濡れている
呼吸が苦しそうなときは緊急性が高い場合があります。
できるだけ早く病院へ連絡し、指示を仰いでください。

予防方法チェックリスト

毎日の暮らしのなかで、病気のリスクを減らすために心がけたいポイントです。

  • 牧草を主食にし、ペレットとおやつは量をコントロールしている
  • 季節に合わせて、温度・湿度管理(暑さ・寒さ対策)をしている
  • ケージ・トイレをこまめに掃除し、清潔な環境を保っている
  • 換毛期は特に、グルーミング(ブラッシング)を意識的に行っている
  • うさぎさんが驚くような大きな音や急な抱っこをできるだけ避けている

日常ケアチェックリスト

「これができていると安心」という、毎日の健康チェックの目安です。

  • 毎日、食欲・牧草の減り具合・水の飲み具合を確認している
  • うんちとおしっこの量・形・色の変化に気づけるようにしている
  • 抱っこが難しくても、なでながら体の硬さや痛がる箇所がないか意識している
  • 定期的に体重を測って、増減の記録をつけている
  • 年に1回を目安に、健康診断を受けることを検討している

このページの内容はあくまで一般的な目安です。
具体的な診断・治療・投薬については、必ず獣医師の指示に従ってください。